あ行

ALARA
As low as reasonably achievable
合理的に達成できる範囲で線量を低減させるという放射線防護の考え方。最適化を目指している。介入レベルを超えていないような放射線曝露はさらに低減させる意義は乏しいが、放射線診療では減らせるのであれば、ごくわずかな線量も減らそうというのが一般的だと考えられる。
アイソトープ
isotope
同位体。中性子の数が異なる。壊変する同位体を放射性同位体と呼ぶ。法律では、何故か、放射性同位元素と呼ばれているが(訳語の背景は木村健二郞先生がIsotope Newsの1971年6月号の巻頭言に書かれておられるそうです)、核種を弁別している。核異性体は安定な同位体と比べて中性子の数は等しいが、比較的寿命が長いものは、放射性同位体として扱われている。半減期が極端に長い核種としてはBi-209がある。この半減期は1.9×1019年とされている。1gのBi-209があったとして、年間に崩壊する原子核は150個に過ぎないので、実質的には安定同位体として扱えるのかもしれない。
アジア地域のALARAネットワーク(ARAN)
The Asia Regional ALARA Network
IAEA・アジア原子力地域協力協定に基づく職業被ばくの合理的な低減を目指すネットワーク。第1回の会合は、 2007年に韓国のDaejeonで開催された。このプロジェクトは持続する地域ネットワークの構築を目指しており、このネットワークにより、参加国の放射線防護に関し情報・知見やデータの交換や最適化の考え方に基づく実際的で費用効果的な対策の導入を促進することを目指している。 第3回の会合では医療従事者の放射線防護が取り上げられた。
アポトーシス
apotosis
プログラムされている、個体の発生、分化の過程で必要な細胞死。オタマジャクシからカエルへの変態に伴う尾の消失、胎児の手指形成過程の「水かき」の消失、免疫細胞の成熟過程での「自己抗原」を認識する特異的な免疫細胞の除去など。放射線により影響を受けた細胞の除去も生体ではあらかじめプログラムされている。
アルファ線
alpha-rays
原子番号が大きな放射性核種が壊変時に放出する放射線粒子。ヘリウムの原子核と同じ。固まりとして安定なので、中性子と陽子がそれぞれ2つで構成された粒子として放出される。
安心な
comfortable
主観的な他者への信頼感情。
安全
safety
リスクの大きさが受け入れられる程度であること。どの程度のリスクが受け入れられるかは主観的なお話であり、どのレベルにするかは、社会が決めることなので、『安全とは、社会的合意に基づいて暫定的に決められる約束事』であり、それを上まわらないように管理すると考えられる。岸本先生による説明ファイル
freedom from unacceptable risk
遺伝性影響
hereditary effect
放射線により卵子や精子が損傷し、それが次の世代へと受け継がれること。ヒトでは確認されていないが、引き続き研究が行われている。
放射線影響研究所による説明
遺伝的影響
genetic effect
放射線により細胞内の遺伝子が影響を受けること(の意で遺伝性影響と峻別して使われることがある)。
放射線影響研究所による説明
医療被ばく研究情報ネットワーク
Japan Network for Research and Information on Medical Exposures,J-RIME
医療での放射線リスクに対し、オールジャパンとして国内の取り組みを効率的に向上させると同時に、国際的な貢献も可能にする研究情報を集約するためのハブ的な組織で関する学会等で構成されている。医療現場及び行政に対する放射線防護の向上及び支援を目指す放医研の呼びかけで2010年3月に立ち上げられた。略称はジェイ ライム。
ニュースレターは「らいむらいと」。
「らいむらいと」創刊号(2011年4月)
エックス線
X ray
レントゲンが発見。医療で主に使われるのは、加速された電子がターゲットの原子核にクーロン力で引きつけられたときに失うエネルギーである制動放射線。この他に、原子内の電子のエネルギー遷移に由来する蛍光X線がある。マンモグラフィでのX線は、モリブデンのターゲットに加速した電子を入射させて発生させており、蛍光X線の割合が相対的に大きい。X線は、生体内で電子をはじき飛ばすことを介してラジカルを生成し、生物的な反応を引き起こす。
記事作成日:2009/12/02 最終更新日: 2016/12/09