原爆の周辺地域での影響は?

降下物による内部被ばくも含めて評価されています。

主人の祖父が血液疾患で亡くなっています。

その方は、瀬戸内海の島に住んでおり、広島の原爆があった際に近いから被ばくし、さらに、海に降り注いだ黒い雨で海が汚染されたのが病気の原因だと聞きました。
でも、その島は、広島からは30km以上離れています。
もしも、これが本当なら被害は相当大きく、自分の子供にも影響が遺伝するのではないかと心配です。
放射線の影響は、相当の線量でないと現れないと思いますが、放射能となると話は違うのではないでしょうか?


放射能と放射線って言葉が分かりにくいね。

放射性物質が放射線を出す性質を放射能と呼んでいるじゃ。

放射性物質って邪魔だなあ。どこかに埋めてしまえばよいのじゃないかなあ。

宇宙ができるときに一緒にできるものだから、そこら中にあるよ。
宇宙から見れば安定な元素も放射性同位体も一緒じゃ。
ちなみに、宇宙で最も重たい元素は日本で作られたのじゃ。

ホントだ。
一家に1枚周期表にも書いている。
でも、この巨大サイクロトロンの運転で空気が放射化されることで生成されるAr-41の量は、医療機関のサイクロトロンよりも全く違いそうだなあ。

生成される中性子量だと大強度陽子加速器も相当じゃが、ちゃんと安全が確保されておる。
放射性同位体からの放射線も太陽からのエネルギーも、全て、宇宙創生時のエネルギーの一部を受けておるとも考えられるな。

この疑問にはどう答えればよいのかな。
X線装置などからの放射線は、装置が運転している間しか発生しなけど、
放射性物質は、全て崩壊し尽くすまで放射線を出すのが心配みたいだね。

リスクの評価では、トータルの線量を考えればよいじゃろ。
特殊な場合には、線量率効果も考慮するが、それは線量率が低い場合に、どれだけリスクを小さく見積もるかというお話しじゃ。
トータルの線量が小さければ、線量を受けた期間が長いとしても、影響も小さいのじゃ。
内部被ばくや過去の曝露の有無は様々な方法で調べることができるが、詳しくは、以下の資料を読まれるとよいじゃろ。

関連資料

広島・長崎にはまだ放射能が残っているのですか?(放射線影響研究所)
原爆症認定に在り方に関する検討会報告書(238kB)
広島原爆の黒い雨による残留放射能と被ばく線量(1.2 MB)

調査の取り組み

土壌サンプリング活動
広島原爆“黒い雨”にともなう放射性降下物に関する研究の現状
「広島原爆投下 1-3 年後に建築された家屋の床下土壌中の 137Cs 測定:広島原爆由来フォールアウトの降下量と分布を評価するための試み」などの成果が掲載されています。

DS02では扱われていない黒い雨や誘導放射能に関する問題も議論に含めた研究会

広島・長崎原爆放射線量新評価システムDS02に関する専門研究会(2004年)初期の原爆被害状況調査報告書

Medical Effects of Atomic Bombs vol 6 published (July 6, 1951)

背景解説記事

Kyodo News International January 27, 2014 10:31pmU.S. gov’t posts medical report on 1945 atomic bombings
Shigenobu Nagataki, honorary professor at Nagasaki University, asked U.S. authorities last year to release the six-volume 1951 report, “Medical Effects of Atomic Bombs,” which was known only to a limited number of researchers.

自治体の取り組み

広島市

黒い雨体験者相談・支援事業について

広島県

7 原子爆弾被爆地域の拡大(黒い雨)について

研究者の取り組み

統計学的な検討からのアプローチ

残留放射線による健康影響とその主要な曝露源:広島入市被爆者のコホートデータ (1970-2010)を用いた固形がん超過死亡危険度について
放射化により生成された短半減期核種の吸入による線量も検討が進行中です。

原爆症認定訴訟

原爆被爆者援護の現状と課題

心理面への影響

2010年12月28日 第1回「原爆体験者等健康意識調査報告書」等に関する検討会議事録
飛鳥井望先生により調査結果の報告がなされています

原子爆弾被爆未指定地域証言調査報告書に関する検討会

原子爆弾被爆未指定地域証言調査報告書に関する検討会報告書(平成13年8月1日)

精神保健研究所の金吉晴部長(成人精神保健研究部)らによる、長崎原爆の心理的被ばく体験者の長期的な精神的影響についての研究がBritish Journal of Psychiatry誌に掲載され、英国王立精神医学会からプレスリリースされました。
金吉晴部長らは、長崎で原爆投下を間近に目撃した住民は、実際の放射線被ばくがなくても、その後の10年間に同じ地域に移住してきた対照群と比べて、50年を経たあともなお、精神健康が有意に悪化していることが見いだしました。また目撃した住民の8割が爆発の光が放射線だと誤解されており、そのことも精神健康に関係していました。心理的な被ばくについては、不安の拡大、長期化を防ぐために、正しい知識の普及、相談機会の提供などが求められます。なお、この研究結果を受けて、長崎での原爆を心理的に体験した人々の精神支援についての取り組みが、国、県、市の協力によって始められています。
長崎における原爆被ばくの精神影響について

原爆による放射線の飛跡のシミュレーション例

ガンマ線

設定

ガンマ線のエネルギー6 MeV
発生時点は一瞬で追跡時間は36μs後まで
表示範囲は20km四方

中性子線

設定

中性子のエネルギー5 MeV
発生時点は一瞬で追跡時間は12s後まで(対数スケール)
表示範囲は4km四方

PHITS

記事作成日:2009/12/19 最終更新日: 2017/03/03